柿渋仕上げを巣箱に使う理由と塗り方の手順
巣箱の外側に何を塗るかは、蜜蜂の健康と木材の耐久性の両方に関わる問題です。市販の塗料の多くは防腐効果が高い一方で、揮発成分が蜜蜂に影響を与える可能性があります。Lunar Redwoodが柿渋仕上げを選んだのは、この問題を解決するためでした。
柿渋とはどのような素材か
柿渋は、渋柿の未熟な果実を搾って発酵させた液体です。主成分のタンニンが木材の繊維に浸透し、防腐・防虫・撥水の効果をもたらします。日本では古くから木材の保護材として使われており、漁網や和傘の防水処理にも用いられてきた素材です。
合成塗料と比べると即効性はありませんが、塗り重ねるごとに効果が定着し、年を経るほどに色が深まります。揮発性有機化合物(VOC)をほとんど含まないため、蜜蜂の嗅覚に影響を与えにくいという特性があります。
塗り方の手順
柿渋は原液のまま使うと色が濃くなりすぎることがあるため、最初の塗布は水で1.5〜2倍に薄めることをお勧めします。刷毛で木目に沿って薄く塗り、完全に乾燥させてから2回目を塗ります。乾燥には気温と湿度によって差がありますが、晴れた日で半日から1日が目安です。
- 木材の表面の汚れや油分を拭き取る
- 柿渋を水で1.5〜2倍に薄める
- 刷毛で木目に沿って薄く塗る
- 半日〜1日乾燥させる
- 2〜3回繰り返す(初回は特に薄めに)
- 完全乾燥後(3日以上)に巣箱として使用する
塗り直しのタイミング
年に一度の塗り直しを目安にしています。梅雨前に行うと、雨季の湿気から木材を守れます。秋の採蜜後も、巣箱を清掃するタイミングで状態を確認し、色が薄くなっている部分に塗り足すとよいでしょう。
塗り直しの際は、蜜蜂が巣箱を使っていない状態で行うことが前提です。越冬前の11月以降か、分蜂前の3月以前が作業しやすい時期です。
柿渋は扱いやすい素材ですが、初めて使う場合は端材で試してから本番の巣箱に使うことをお勧めします。塗り方で迷ったことがあれば、ご連絡ください。